34 歳の男性。疲労感を主訴に妻とともに来院した。2 か月前に上司に仕事上のミス…
34 歳の男性。疲労感を主訴に妻とともに来院した。2 か月前に上司に仕事上のミスを指摘されてから、ぐっすり眠れず疲労感が残るようになった。気分は落ち込み、趣味の釣りに行くのも億劫になり、食事も何となく美味しくなく体重が1 か月で3 kg 減少した。過去に同様の症状で短期間休職したことが複数回ある。血液所見と血液生化学所見に異常を認めない。患者は、今回は仕事を休みたくないと言っている。適切な治療はどれか。
- ⑴ 芸術療法芸術療法は補助的に用いられることがありますが、うつ病の標準的な精神療法ではありません。
- ⑵ 森田療法森田療法は主に神経症(不安症など)に用いられる精神療法です。
- ⑶ 遊戯療法遊戯療法は主に小児を対象とした精神療法です。
- ⑷ 精神分析療法精神分析療法は長期間を要し、うつ病の標準的な治療ではありません。
- ⑸ 認知行動療法うつ病に有効性が確立した精神療法で、外来で仕事を続けながら行えます。
解説
正解は⑸です。仕事上のストレスを契機に、抑うつ気分、興味・喜びの喪失、睡眠障害、食欲低下と体重減少が2か月続いており、うつ病と考えられます。過去にも同様のエピソードを繰り返しています。軽症から中等症のうつ病には、抗うつ薬とともに認知行動療法が有効とされ、否定的な自動思考や認知の偏りに気づき、より柔軟な考え方や行動に修正していきます。仕事を続けながら外来で行えることも本例の希望に合っています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成