救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を以下に示す。研修医:「1 歳の…
救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を以下に示す。研修医:「1 歳の女児です。3 日前から発熱、咳嗽、鼻汁、眼脂が続き、本日から四肢、体幹に皮疹が出現したため来院しました。意識は清明で、体温39.9 ℃。咽頭発赤があり、頰粘膜に白い斑点があります。咳嗽がひどくroom air でSpO2 が92 % です。10 日前に家族で東南アジアに旅行に行き、5 日前に帰国しています」指導医:「保健所への対応はどうしますか」これに続く研修医の返答で最も適切なのはどれか。
- ⑴ 「届け出る必要はありません」麻疹は全数把握対象の5類感染症で、届出が必要です。
- ⑵ 「直ちに届け出る必要があります」麻疹は直ちに保健所への届出が必要な感染症です。
- ⑶ 「3 日以内に届け出る必要があります」麻疹の届出は3日以内ではなく、直ちに行う必要があります。
- ⑷ 「7 日以内に届け出る必要があります」7日以内の届出は梅毒など一般の5類全数把握疾患で、麻疹は直ちにです。
- ⑸ 「症状の改善後に届け出る必要があります」麻疹は診断後直ちに届け出る必要があり、症状改善を待つものではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。東南アジアへの渡航歴があり、発熱、咳嗽、鼻汁、眼脂のカタル症状に続いて発疹が出現し、頬粘膜にKoplik斑を認めることから、麻疹と考えられます。麻疹は感染症法の5類感染症ですが、全数把握の対象であり、迅速な対応が必要なため、診断した医師は直ちに(24時間以内)最寄りの保健所に届け出る必要があります。感染力が極めて強く空気感染するため、陰圧室での隔離や接触者の調査、ワクチン接種歴の確認も重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成