25 歳の経産婦(2 妊1 産)。月経が遅れていることを主訴に来院した。妊娠反応…
25 歳の経産婦(2 妊1 産)。月経が遅れていることを主訴に来院した。妊娠反応陽性で、妊娠8 週と診断した。妊婦健診でHIV 抗原・抗体同時スクリーニング検査が陽性であった。2 年前に第1 子を出産している。この時点で行う患者への説明で適切なのはどれか。
- ⑴ 「HIV の確認検査を行いましょう」スクリーニングは偽陽性があるため、まず確認検査で感染の有無を確定させます。
- ⑵ 「妊娠中はHIV の治療は行いません」感染が確定すれば妊娠中から抗HIV療法を行い、母子感染を予防します。
- ⑶ 「今回は中絶することをお勧めします」適切な母子感染予防で感染率を大きく下げられ、中絶を勧める根拠はありません。
- ⑷ 「第1 子のHIV 検査をさせてください」感染が確定していない段階で第1子の検査を求めるのは時期尚早です。
- ⑸ 「パートナーのHIV 検査をさせてください」確認検査前にパートナーの検査を求めるのは不適切で、プライバシーにも配慮が必要です。
解説
正解は⑴です。妊婦のHIVスクリーニング検査は感度を重視しているため偽陽性が少なくなく、陽性でもまずウエスタンブロット法や核酸増幅検査などの確認検査を行ってから感染の有無を判断します。確認前に感染者として扱ったり、家族やパートナーへの検査を求めたりするのは不適切です。感染が確定した場合でも、抗HIV薬投与、選択的帝王切開、断乳などで母子感染率は1%未満に下げられるため、中絶を勧める理由にはならない点も重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成