13 歳の女子。右膝周囲の痛みを主訴に来院した。3 か月前から右膝周囲の痛みが出…
13 歳の女子。右膝周囲の痛みを主訴に来院した。3 か月前から右膝周囲の痛みが出現し、痛みが増強したため受診した。外傷の既往はない。身長152 cm、体重42 kg。BMI 18.1。体温36.5 ℃。右大腿遠位に軽度の腫脹と圧痛を認める。赤沈12 mm/ 1 時間。血液所見:Hb 12.8 g/dL、白血球8,200、血小板26 万。CRP 0.3 mg/dL。右大腿遠位のエックス線写真(別冊No. 25)を別に示す。適切な対応はどれか。
- ⑴ 生検悪性骨腫瘍が疑われ、診断の確定と治療方針の決定のために生検が必要です。
- ⑵ 切開排膿術発熱や炎症反応がなく、骨髄炎や膿瘍を示唆する所見に乏しいため、切開排膿は不適切です。
- ⑶ アスピリン投与アスピリンは類骨骨腫の疼痛に有効とされますが、本例は悪性腫瘍の除外が先決です。
- ⑷ 観血的整復固定術骨折はなく、観血的整復固定術の適応はありません。
- ⑸ ギプスシーネ固定ギプス固定は骨折などに行う処置で、腫瘍の診断がつかないまま行うのは不適切です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。10歳代の大腿骨遠位部に、外傷歴なく進行する疼痛と腫脹があり、炎症所見が乏しいことから、骨肉腫などの悪性骨腫瘍が疑われます。エックス線写真は本文から確認できませんが、骨幹端の骨破壊や骨膜反応(Codman三角、spicula)が典型です。確定診断と組織型の決定のため生検を行い、骨肉腫であれば術前化学療法、広範切除術、術後化学療法を組み合わせて治療します。生検は将来の切除範囲を考慮し、専門施設で行うことが重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成