74 歳の女性。鼻尖部の皮疹を主訴に来院した。20 年前から鼻尖部に皮疹があり、…
74 歳の女性。鼻尖部の皮疹を主訴に来院した。20 年前から鼻尖部に皮疹があり、徐々に隆起してきた。顔面の写真(別冊No. 4)を別に示す。皮疹から生検した病理診断の結果は有棘細胞癌であった。最も考えられる病因はどれか。
- ⑴ 飲酒飲酒は口腔癌や食道癌の危険因子ですが、皮膚の有棘細胞癌の主な病因ではありません。
- ⑵ 肥満肥満は皮膚の有棘細胞癌の主な病因ではありません。
- ⑶ 紫外線日光露光部の有棘細胞癌の最も重要な病因です。
- ⑷ アスベスト中皮腫や肺癌の原因で、皮膚癌の病因ではありません。
- ⑸ EB ウイルス上咽頭癌やBurkittリンパ腫などの病因で、皮膚の有棘細胞癌とは関係しません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。高齢者の鼻尖部という日光露光部に長年存在した皮疹が隆起してきており、病理診断で有棘細胞癌とされていることから、長期間の紫外線曝露が最も考えられる病因です。紫外線はDNA損傷(ピリミジン二量体の形成)を起こし、日光角化症を前駆病変として有棘細胞癌を生じます。そのほか熱傷瘢痕、慢性放射線皮膚炎、ヒトパピローマウイルス感染なども有棘細胞癌の危険因子として知られています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成