この患者のGlasgow Coma Scale〈GCS〉はどれか。
48 歳の女性。突然の頭痛のため救急車で搬入された。現病歴 : 今夜8 時、食事中に突然激しい頭痛と嘔吐をきたし、同居の夫が異変に気付き救急車を要請した。既往歴 : 健康診断で高血圧を指摘されていたが、そのままにしていた。生活歴 : 夫と2 人暮らし。喫煙は20 歳から10 本/日。飲酒は機会飲酒。家族歴 : 特記すべきことはない。現 症 : 意識はややぐったりしている。自発開眼はなく、呼びかけで開眼する。痛み刺激でうなり声をあげるが、発語はない。痛み刺激で両上下肢は刺激部位を払いのける動作を示す。身長150 cm、体重70 kg。体温36.4 ℃。心拍数120/分、整。血圧200/106mmHg。呼吸数18/分。SpO2 100 %(リザーバー付マスク10 L/分酸素投与下)。瞳孔径は右5.0 mm、左5.0 mm。対光反射は両側緩慢である。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺や頸部リンパ節は触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。検査所見 : 簡易血糖測定器で血糖は128 mg/dL であった。
この患者のGlasgow Coma Scale〈GCS〉はどれか。
- ⑴ E 4V 5M 5自発開眼ではなく、発語もないため当てはまりません。
- ⑵ E 4V 4M 5自発開眼ではなく、発語もないため当てはまりません。
- ⑶ E 3V 4M 4うなり声のみで混乱した会話ではなく、払いのける動作はM5です。
- ⑷ E 3V 2M 5呼びかけで開眼E3、うなり声V2、払いのける動作M5で正しいです。
- ⑸ E 3V 2M 4刺激部位を払いのける動作はM4の逃避屈曲ではなく、M5に当たります。
解説
正解は⑷です。Glasgow Coma Scaleは開眼(E)、言語反応(V)、運動反応(M)で評価します。本例は自発開眼はなく呼びかけで開眼するためE3、発語はなく痛み刺激でうなり声をあげるのみのため理解不能な音声としてV2、痛み刺激で刺激部位を払いのける動作を示すため疼痛部位への手の運動(逃避ではなく局在)としてM5となります。したがってE3V2M5で合計10点です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成