28 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠18 週に高血糖を指摘され来院した。妊娠1…
28 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠18 週に高血糖を指摘され来院した。妊娠16 週時に尿糖陽性を指摘され、2 週間後の随時血糖値が162 mg/dL と高値を示したため紹介受診となった。既往歴に特記すべきことはない。身長158 cm、体重57 kg(非妊時体重54 kg)。血圧124/62mmHg。下腿に浮腫を認めない。妊娠19 週時に75 g 経口ブドウ糖負荷試験〈OGTT〉を施行し、負荷前値112 mg/dL、1 時間値218mg/dL、2 時間値202 mg/dL であった。超音波検査で子宮頸管長4.2 cm、推定胎児体重は190 g(0.0 SD)、羊水量は正常であった。適切な対応はどれか。
- ⑴ 運動療法は勧めない。運動療法は禁忌がなければ血糖改善に有効で、勧められます。
- ⑵ 経口血糖降下薬を開始する。妊娠中は原則として経口血糖降下薬を用いず、インスリンを用います。
- ⑶ 1 日1,200 kcal の食事療法を行う。胎児の発育を考慮し、妊娠週数に応じた付加量を含めたエネルギーとし、1,200 kcalは過度の制限です。
- ⑷ 食後2 時間の血糖値が150 mg/dL 未満を目標とする。妊娠中の食後2時間血糖値の目標は120 mg/dL未満です。
- ⑸ 産褥6 週間後に再度75 g 経口ブドウ糖負荷試験を行う。産後に耐糖能を再評価するため、産後6〜12週にOGTTを行います。
解説
正解は⑸です。75 g OGTTで負荷前値112 mg/dL(基準92以上)、1時間値218 mg/dL(180以上)、2時間値202 mg/dL(153以上)とすべて基準を超え、妊娠糖尿病と診断されます。妊娠糖尿病の女性は将来2型糖尿病を発症するリスクが高いため、産後6〜12週に75 g OGTTを再検して耐糖能を評価します。治療は食事療法と、必要に応じたインスリン療法が基本で、経口血糖降下薬は原則用いません。食後2時間の血糖目標は120 mg/dL未満です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成