78 歳の男性。下腹部痛と排尿ができないことを主訴に来院した。3 か月前から頻尿…
78 歳の男性。下腹部痛と排尿ができないことを主訴に来院した。3 か月前から頻尿がある。一昨日の夕食後から感冒症状があり市販の総合感冒薬を内服している。昨日の昼から尿が出ず、下腹部痛が出現したため受診した。身長165 cm、体重60 kg。体温36.6 ℃。脈拍84/分、整。血圧154/88mmHg。下腹部に弾性軟の腫瘤を触知し、同部に圧痛あり。直腸診で径5 cm、弾性硬の前立腺を触知し、圧痛を認めない。まず行うべき画像検査で適切なのはどれか。
- ⑴ 骨盤部MRI前立腺の詳細な評価に有用ですが、尿閉の確認にまず行う検査ではありません。
- ⑵ 腹部造影CT時間と造影剤の負担を伴い、まず行う検査ではありません。
- ⑶ 腹部超音波検査非侵襲的に膀胱内の尿量や水腎症を評価でき、まず行うべき検査です。
- ⑷ 腹部エックス線撮影膀胱内の尿量の評価には適していません。
- ⑸ 下部消化管内視鏡検査消化管の評価に用いる検査で、尿閉の評価には用いません。
解説
正解は⑶です。前立腺肥大症のある高齢男性が、抗コリン作用をもつ市販の総合感冒薬を内服した後に尿閉となり、下腹部に緊満した膀胱を触知しています。まず行うべき画像検査は、ベッドサイドで非侵襲的に膀胱内の尿量(残尿)と水腎症の有無、前立腺の大きさを評価できる腹部超音波検査です。尿閉が確認されれば導尿で膀胱を減圧します。造影CTやMRIは時間と侵襲を伴い、まず行う検査ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成