32 歳の初産婦(1 妊0 産)。妊娠32 週、水様帯下を自覚し来院した。これま…
32 歳の初産婦(1 妊0 産)。妊娠32 週、水様帯下を自覚し来院した。これまで妊婦健康診査で異常を指摘されていない。体温36.9 ℃。脈拍80/分、整。血圧110/80mmHg。内診所見は子宮口開大度1.5 cm、展退度30 %、先進部は児頭であった。腟鏡診で羊水の流出を認める。胎児心拍数陣痛図(別冊No. 15)を別に示す。適切な対応はどれか。
- ⑴ 頸管縫縮術破水後には感染を助長するため行いません。
- ⑵ 緊急帝王切開胎児の状態は良好で感染徴候もなく、緊急帝王切開の適応はありません。
- ⑶ オキシトシン投与妊娠32週の前期破水では、まず胎児肺成熟を促し待機的に管理します。
- ⑷ ベタメタゾン投与胎児の肺成熟を促し、新生児の呼吸障害を減らすため投与します。
- ⑸ 塩酸リトドリン投与子宮収縮が強くなく、まず行うべき対応ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。妊娠32週で羊水の流出を認め、前期破水(preterm PROM)と診断されます。胎児心拍数陣痛図では胎児の状態は良好で、明らかな感染徴候もないと考えられます。妊娠34週未満の前期破水では、新生児の呼吸窮迫症候群や脳室内出血を減らすため、母体にベタメタゾンを投与して胎児の肺成熟を促し、あわせて抗菌薬投与を行いながら待機的に管理します。頸管縫縮術は破水後には禁忌です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成