38 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠34 週、妊婦健康診査のため来院した。妊娠…
38 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠34 週、妊婦健康診査のため来院した。妊娠32週までは特に異常を指摘されていない。既往歴に特記すべきことはない。体温36.9 ℃。脈拍80/分、整。血圧152/100mmHg。腹部は軟で子宮に圧痛を認めない。両下肢に浮腫を認める。尿所見:尿蛋白は3 +。尿蛋白/Cr 比は2.4 g/gCr。血液所見:Hb 11.0 g/dL、血小板18 万。血液生化学所見:AST 15 U/L、ALT 10U/L、LD 180 U/L(基準124~222)。胎児心拍数陣痛図で、胎児はreassuring で子宮収縮は認めない。推定胎児体重は、1730 g(-1.5 SD)、臍帯血流に異常を認めない。診断はどれか。
- ⑴ 妊娠高血圧蛋白尿を伴わない場合の診断で、本例は蛋白尿を認めます。
- ⑵ HELLP 症候群溶血、肝酵素上昇、血小板減少がみられず、該当しません。
- ⑶ 高血圧合併妊娠妊娠前や妊娠20週未満からの高血圧がなく、該当しません。
- ⑷ 妊娠高血圧腎症妊娠20週以降に発症した高血圧と蛋白尿で、診断基準を満たします。
- ⑸ 加重型妊娠高血圧腎症もともとの高血圧や腎疾患がある場合の診断で、本例は該当しません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。妊娠32週までは異常がなく、妊娠34週に初めて血圧152/100 mmHgの高血圧と尿蛋白3+(尿蛋白/Cr比2.4 g/gCr)を認めたことから、妊娠20週以降に高血圧と蛋白尿を発症する妊娠高血圧腎症と診断されます。血小板数や肝機能は正常でHELLP症候群は否定的です。妊娠前や妊娠20週未満からの高血圧がないため、高血圧合併妊娠や加重型妊娠高血圧腎症には当たりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成