34 歳の初産婦(1 妊0 産)。妊娠39 週4 日の午前6 時に陣痛発来のため…
34 歳の初産婦(1 妊0 産)。妊娠39 週4 日の午前6 時に陣痛発来のため入院した。これまでの妊娠経過は順調であった。身長148 cm、体重56 kg(非妊時48kg)。内診所見は子宮口開大度4 cm、展退度70 %、先進部は児頭であった。来院時の胎児心拍数陣痛図にて胎児心拍数波形に異常は認めず、5 分毎の子宮収縮を認めた。午後4 時に子宮口は全開大した。午後6 時50 分に破水し、内診で児頭下降度はSP + 4 cm、0 時方向に小泉門を触知した。この時点での胎児心拍数陣痛図(別冊No. 28)を別に示す。対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 吸引分娩児頭が低い位置まで下降した胎児機能不全で、急速遂娩として吸引分娩が適切です。
- ⑵ 帝王切開児頭が骨盤出口近くまで下降しており、経腟分娩の方が速やかに娩出できます。
- ⑶ 抗菌薬投与感染徴候はなく、胎児機能不全への対応にはなりません。
- ⑷ 子宮収縮薬投与胎児の低酸素状態を悪化させるおそれがあり、不適切です。
- ⑸ 子宮収縮抑制薬投与娩出を遅らせることになり、急速遂娩が必要な状況では不適切です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。子宮口全開大後約3時間が経過し、児頭はSP+4 cmまで下降し、小泉門が0時方向(前方後頭位)で回旋も正常です。この時点の胎児心拍数陣痛図で胎児機能不全を示す所見(高度遷延一過性徐脈や高度変動一過性徐脈など)があると考えられ、速やかな娩出が必要です。児頭が十分に下降し吸引分娩の条件を満たしているため、帝王切開より短時間で娩出できる吸引分娩が適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成