34歳の経産婦。3年前に帝王切開で出産している。今回は経腟分娩を希望し、妊娠39…
34歳の経産婦。3年前に帝王切開で出産している。今回は経腟分娩を希望し、妊娠39週で陣痛が始まって入院した。分娩の進行中に、突然下腹部に裂けるような激しい痛みが起こり、それまで規則的だった陣痛が急に弱まった。胎児の心拍数が大きく下がり、母体は顔面蒼白で脈拍が速く、血圧が下がっている。最も考えられる状態と対応の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 陣痛の痛みが強まったと考え、鎮痛薬を使って分娩を続ける。母体のショックと胎児の心拍の低下があり、ただの陣痛の痛みではありません。
- ⑵ 子宮の壁が裂けた状態で、すぐに開腹して児を娩出し止血する。帝王切開の既往のある妊婦の分娩中の激痛、陣痛の停止、胎児心拍の低下、ショックは子宮破裂を示し、緊急の開腹が必要です。
- ⑶ 胎盤が正常な位置からはがれた状態で、絶対安静にして翌日まで待つ。常位胎盤早期剥離も急いで分娩させる病気で、待つことはできません。
- ⑷ 羊水が母体の血液に入った状態で、分娩をいったん中断して休ませる。羊水塞栓症では呼吸困難やけいれんが主で、休ませて済む状態でもありません。
- ⑸ 陣痛が弱まった微弱陣痛で、陣痛を強める薬を点滴して経過を見る。子宮破裂で陣痛を強める薬を使うと、損傷と出血がさらに悪化します。
解説
子宮の壁が裂けた子宮破裂で、すぐに開腹して児を娩出し止血するのが最も適切です。帝王切開などの子宮の手術の既往がある妊婦では、分娩の際に傷あとの部分が裂けることがあります。突然の激しい腹痛、陣痛の消失、胎児の心拍の急な低下、母体の出血性ショックが特徴で、母児ともに命にかかわります。輸血の準備をしながら緊急に開腹し、子宮の修復や摘出を行います。
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