82歳の男性。3年前に脳梗塞を起こし、その後から食事のときにむせることが多い。2…
82歳の男性。3年前に脳梗塞を起こし、その後から食事のときにむせることが多い。2日前から発熱と痰の多い咳が出てきた。胸部の画像で右の下の肺に浸潤影を認める。食べ物や唾液が気管に入って起こる肺炎が、右の下の肺に起こりやすい理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 右の主気管支は左より太くて短く、気管から垂直に近い角度で分かれている右の主気管支は太く短く、気管からの分かれる角度が急なため、誤って吸い込んだ物が右側、特に下の肺に入りやすくなります。
- ⑵ 右の肺は左の肺より小さく、空気が出入りする量が少ない右の肺は3つの葉に分かれ、左より大きい肺です。小さいという説明は誤りです。
- ⑶ 食道が気管の右側を通っているため、飲み込んだ物が右の気管支に漏れやすい食道は気管の後ろを通ります。左右差は気管支の太さと角度で説明されます。
- ⑷ 左の主気管支は心臓の下に隠れていて、外から物が入ってこない左の主気管支も物が入ることはありますが、右より細く角度が緩やかなため入りにくいのです。
- ⑸ 右の肺には異物を外へ出す細かい毛が生えておらず、物が残りやすい気道の細かい毛は左右どちらにもあり、左右差の理由にはなりません。
解説
最も適切なのは、右の主気管支が左より太くて短く、気管から垂直に近い角度で分かれているという理由です。左の主気管支は心臓と大動脈弓の下を通るために細く長く、分かれる角度も緩やかです。そのため、食べ物や唾液を誤って吸い込むと右側に入りやすく、座っている姿勢では重力で下の肺に流れ込みます。寝たきりの人では背中側の肺にも起こりやすくなります。むせの多い高齢者では、飲み込みの評価と口腔ケアが予防に役立ちます。
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