74歳の男性。家族から「テレビの音が大きい」「聞き返しが多い」と言われて受診した…
74歳の男性。家族から「テレビの音が大きい」「聞き返しが多い」と言われて受診した。静かな部屋で1対1なら会話はできるが、にぎやかな場所や早口の会話は聞き取りにくいという。耳の痛みや耳だれはなく、外耳道と鼓膜に異常はない。加齢に伴うこの聞こえの変化の特徴として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 鼓膜が年齢とともに厚くなって振動しにくくなり、低い音から聞こえにくくなる鼓膜には異常がなく、加齢による難聴は主に内耳の障害で高い音域から始まります。
- ⑵ 内耳で音を感じ取る細胞が年齢とともに減り、高い音から順に聞こえにくくなる加齢による難聴は内耳の有毛細胞の減少などで起こる感音難聴で、高い音域から聞こえが落ち、子音の聞き分けや騒がしい場での会話が難しくなります。
- ⑶ 中耳の小さな骨の連なりが年齢とともに固まり、音が内耳へ伝わらなくなる耳小骨が固まる病気は伝音難聴を起こしますが、加齢による難聴の主な仕組みではありません。
- ⑷ 耳あかが年齢とともに増えて外耳道をふさぎ、両耳の聞こえが一様に落ちる外耳道に異常はなく、耳あかによる伝音難聴ではありません。
- ⑸ 耳から脳へ音を伝える神経に良性の腫瘍ができ、片方の耳が聞こえにくくなる片側だけの難聴を起こす腫瘍の説明で、両耳がそろって聞こえにくくなる加齢の変化とは異なります。
解説
最も適切なのは、内耳の感覚細胞が年齢とともに減り、高い音から聞こえにくくなるという説明です。加齢による難聴は両耳に起こる感音難聴で、高い音域から聞こえが落ちていきます。高い音を多く含む子音が聞き分けにくくなるため、早口の会話やにぎやかな場所での会話が特に聞き取りにくくなります。外耳道や鼓膜に異常がないことも、耳あかや中耳の病気ではないことを示しています。話すときは、ゆっくり、はっきりと話すのが効果的です。
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