28歳の初妊婦。妊娠16週。数週前から、魚のような生臭いにおいのする灰色の均一な…
28歳の初妊婦。妊娠16週。数週前から、魚のような生臭いにおいのする灰色の均一なおりものが増えた。かゆみは軽い。腟分泌物の検査で、細菌が表面にたくさん付いた腟の上皮細胞がみられ、腟の乳酸桿菌が減っている。この状態を治療する理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 胎盤を通じて胎児に感染し、新生児の肝炎を起こすため。細菌性腟症の細菌が胎盤を通じて胎児に肝炎を起こすことはありません。
- ⑵ かびの一種が増えた状態で、放置すると胎児に先天異常を起こすため。細菌性腟症はかびではなく、腟の細菌の構成が乱れた状態です。先天異常の原因にもなりません。
- ⑶ 性感染症であり、放置すると母体が不妊になるため。細菌性腟症は性感染症とは区別され、妊娠中の主な問題は早産の危険です。
- ⑷ 妊娠中のこの状態は、絨毛膜羊膜炎や早産の危険を高めるため。細菌性腟症は上行性の感染で絨毛膜羊膜炎を起こし、前期破水や早産の危険を高めるため、妊婦では治療します。
- ⑸ 母体の血圧を上げて、妊娠高血圧症候群を起こすため。細菌性腟症が妊娠高血圧症候群の原因になることはありません。
解説
妊娠中のこの状態は、絨毛膜羊膜炎や早産の危険を高めるためです。細菌性腟症は、腟を酸性に保つ乳酸桿菌が減り、嫌気性菌などが増えて腟の細菌の構成が乱れた状態で、魚のような臭いのある灰色の均一なおりものが特徴です。妊娠中は、子宮頸管から上行性に感染が広がって絨毛膜羊膜炎を起こし、前期破水や早産の原因になります。妊婦では、胎児への安全性を考えた抗菌薬で治療します。
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