62歳の女性。健康診断で血小板数が110万/μLと指摘された。数か月前から頭痛が…
62歳の女性。健康診断で血小板数が110万/μLと指摘された。数か月前から頭痛があり、手足の指先が赤くなって焼けるように痛むことがある。白血球と赤血球はほぼ正常である。鉄欠乏や炎症の所見はなく、遺伝子検査で、造血細胞の増殖に関わる遺伝子の変異が見つかった。治療として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 血小板が多すぎるので、血小板の輸血で正常な血小板を補う。血小板が増えている病気に血小板を輸血すると、血栓の危険がさらに高まります。
- ⑵ 鉄が不足して血小板が増えているので、鉄剤を補う。鉄欠乏の所見はなく、遺伝子の変異から骨髄の腫瘍による増加と考えます。
- ⑶ 出血を防ぐため、ビタミンKを毎日内服させる。ビタミンKは凝固因子を補う薬で、この病気の治療にはなりません。
- ⑷ 血栓を防ぐため、低用量のアスピリンを内服する。本態性血小板血症では血栓症の予防が治療の中心で、症状がある場合や高齢者では低用量アスピリンを用います。
- ⑸ 脾臓を摘出して、血小板が壊されるのを防ぐ。脾臓の摘出は血小板が壊されて減る病気の治療で、増える病気には行いません。
解説
血栓を防ぐため、低用量のアスピリンを内服するのが適切です。本態性血小板血症は、骨髄の造血幹細胞の遺伝子変化によって血小板が持続的に増える骨髄増殖性腫瘍の一つで、造血に関わる遺伝子の変異が見つかります。主な問題は血栓症で、指先の灼けるような痛みや頭痛は微小な血管の血流障害によるものです。低用量アスピリンで症状と血栓を防ぎ、血栓の危険が高い場合は血小板を減らす薬を加えます。
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