68歳の男性。1週前から動悸があり、受診した。心電図で心房細動を認め、心拍数は1…
68歳の男性。1週前から動悸があり、受診した。心電図で心房細動を認め、心拍数は110/分である。いつから始まったのかははっきりせず、抗凝固薬は飲んでいない。血圧は安定している。男性は「早くもとのリズムに戻したい」と希望している。この時点の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 心拍数を整えながら抗凝固療法を数週間行い、心房内の血栓を確かめてから洞調律に戻す。発症から48時間以上たつか不明な心房細動では、心房に血栓がある可能性があり、抗凝固と血栓の確認を先に行います。
- ⑵ 症状が軽いので、心拍数の調整も抗凝固療法も行わずに自然に戻るのを待つ。頻脈と血栓の危険がある状態で何もしないのは不適切です。
- ⑶ 直ちに電気ショックで洞調律に戻し、その後は抗凝固薬を使わずに経過を見る。準備なしに洞調律に戻すと、心房内の血栓が飛んで脳梗塞を起こすおそれがあります。
- ⑷ 心房細動は自然に治るので、利尿薬を処方して1か月後に受診してもらう。持続する心房細動が自然に治るとは限らず、利尿薬は原因に合った治療ではありません。
- ⑸ 心拍数を下げるため、ペースメーカーを植え込む手術を予定する。頻脈の心房細動にペースメーカーを入れても心拍数は下がりません。
解説
心拍数を整えながら抗凝固療法を数週間行い、心房内の血栓を確かめてから洞調律に戻すのが適切です。心房細動が48時間以上続くと、動きの悪くなった心房に血栓ができることがあり、急に洞調律に戻すと心房が動き出して血栓が飛び、脳梗塞を起こす危険があります。発症時期が分からない場合も同様に考え、十分な抗凝固療法を行うか、経食道心エコーで血栓がないことを確かめてから、電気ショックや薬で洞調律に戻します。
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