ある集団を長期間追跡した仮想の調査で、1日の喫煙本数が多い群ほど、肺癌の罹患率が…
ある集団を長期間追跡した仮想の調査で、1日の喫煙本数が多い群ほど、肺癌の罹患率が段階的に高くなっていた。また、喫煙を始めた時期は肺癌の診断よりも前であり、ほかの国や時代の調査でも同じ傾向が繰り返し確かめられている。これらの所見のうち、喫煙本数が多いほど罹患率が高いという所見が、因果関係を支持する根拠として示している観点はどれか。
- ⑴ 原因となる要因が、結果よりも時間的に先に存在している時間性時間性は、喫煙が診断より前であったという別の所見が示している観点です。
- ⑵ 原因となる要因の量が多いほど、結果の起こる頻度が高くなる量反応関係曝露の量に応じて結果の頻度が段階的に変わることは量反応関係と呼ばれ、因果関係を支持する根拠の一つです。
- ⑶ 要因を取り除く実験を行うと、結果の頻度が下がることを示す実験的証拠この調査は観察研究で、要因を取り除く実験は行われていません。
- ⑷ 異なる集団や時代の調査で同じ関連が繰り返し確かめられる一貫性一貫性は、ほかの国や時代でも同じ傾向が確かめられたという別の所見が示しています。
- ⑸ 要因と結果の関連が、ほかの病気には見られずその病気に限られる特異性喫煙は肺癌以外の多くの病気とも関連しており、本数と罹患率の関係が示すのは特異性ではありません。
解説
喫煙本数が多いほど罹患率が高いという所見は、量反応関係の観点から因果関係を支持しています。観察研究で見られた関連が因果関係かどうかを判断するには、関連の強さ、時間性、一貫性、量反応関係、生物学的な妥当性などの観点から総合的に検討します。曝露の量が増えるほど結果の頻度が段階的に高くなる量反応関係は、偶然や交絡だけでは説明しにくく、因果関係を支える有力な根拠になります。
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