研修医が、ある新しい鎮痛薬の効果について2つの報告を見つけた。報告Aは、医師が選…
研修医が、ある新しい鎮痛薬の効果について2つの報告を見つけた。報告Aは、医師が選んだ20人に新薬を使ったところ、多くが「よく効いた」と答えたという症例の集まりである。報告Bは、400人を新薬群と従来薬群に無作為に分け、どちらの薬かを患者も評価者も知らない状態で比べた研究である。2つの報告の扱いとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 報告Bは人数が多すぎて個々の患者が見えないので、報告Aを優先して参考にする。人数が多いことは偶然の影響を減らす利点であり、欠点ではありません。
- ⑵ 報告Aは患者の生の声なので、比べる群のある報告Bよりも効果の根拠として優れる。比べる群がなく医師が選んだ患者の報告は、偏りや思い込みの影響を受けやすく、根拠としては弱いです。
- ⑶ 報告Bは偏りを減らす工夫がされており、効果の根拠として報告Aより信頼性が高い。無作為化と盲検化を行った比較試験は、選び方や期待による偏りが少なく、治療効果の根拠として信頼性が高いです。
- ⑷ どちらも新薬の効果を示しているので、2つの根拠の強さに違いはない。研究の方法によって偏りの入り込みやすさが違い、根拠の強さには差があります。
- ⑸ 報告Aと報告Bの患者数を足し合わせて、新薬が効いた人の割合を計算し直す。方法の異なる研究を単純に足し合わせると、偏りの大きい結果まで混ざってしまいます。
解説
報告Bは偏りを減らす工夫がされており、報告Aより信頼性が高いと扱うのが適切です。医師が選んだ少数の患者の経験を集めた報告は、比べる群がなく、選び方や期待による偏りの影響を受けやすいため、治療効果の根拠としては弱くなります。一方、参加者を無作為に分け、患者も評価者も治療内容を知らない状態で比べた試験は、偏りが少なく、効果を確かめる単独の研究としては最も信頼性の高い方法の一つです。
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