74歳の男性。3日前からの発熱と、黄色い痰を伴う咳で入院した。研修医が提出した喀…
74歳の男性。3日前からの発熱と、黄色い痰を伴う咳で入院した。研修医が提出した喀痰のグラム染色の結果、視野の中に口の中の粘膜に由来する扁平上皮細胞が多数見られ、白血球はほとんど見られなかった。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 白血球がいないのは血液の病気を示すので、骨髄の検査を行う。検体の採り方の問題です。白血球が少ないことから血液の病気を考える理由はありません。
- ⑵ 細菌による炎症はないので、肺炎は否定的であると判断できる。検体が唾液主体であれば、肺の炎症の有無は判断できません。検体の質が問題です。
- ⑶ 扁平上皮が多いのは肺の扁平上皮癌を示すので、気管支鏡を急ぐ。痰の中の扁平上皮は口の中の粘膜から混じったもので、肺癌を示す所見ではありません。
- ⑷ 良質な喀痰であり、見えている菌をそのまま原因菌と判断できる。唾液が主の検体では口の中の常在菌が多く見え、原因菌の判断を誤るおそれがあります。
- ⑸ 唾液が主に採れており、肺の中の痰を反映した検体とはいえない。扁平上皮が多く白血球が少ない検体は唾液の混入が多く、下気道の状態を評価するのに適しません。
解説
唾液が主に採れており、肺の中の痰を反映した検体とはいえないと解釈します。喀痰のグラム染色では、まず検体の質を確かめます。口の中の粘膜に由来する扁平上皮が多く、炎症を示す白血球が少ない検体は唾液の混入が多く、口の中の常在菌を見ていることになります。うがいをしてから深い咳で出した痰を採り直すなど、下気道の検体を得てから原因菌を推定します。
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