62歳の女性。肺腺癌と診断され、治療を選ぶために、手術で採った癌の組織で遺伝子の…
62歳の女性。肺腺癌と診断され、治療を選ぶために、手術で採った癌の組織で遺伝子の変化を調べる検査を受けた。その結果、癌細胞に特定の遺伝子の変異が見つかった。女性は「娘や孫にもこの変異が受け継がれるのではないか」と心配している。医師の説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 遺伝子の変化は家族全員で共有しているので、娘さんとお孫さんも同じ検査を受ける。癌細胞に後から生じた変化は家族と共有していません。家族が同じ検査を受ける理由にはなりません。
- ⑵ 生まれつき全身の細胞にある変化なので、娘さんにも2分の1の確率で受け継がれる。癌の組織で見つかった変異は、生まれつき全身にある変化とは限りません。この検査は癌細胞の変化を調べています。
- ⑶ 癌の細胞に後から生じた変化で、卵子などの細胞にはなく、子どもには受け継がれない。腫瘍の組織で見つかる多くの変異は体細胞に後から生じたもので、生殖細胞を通じて子に伝わることはありません。
- ⑷ 遺伝子の結果は本人にも家族にも伝えられない決まりなので、説明は差し控えると伝える。検査の結果と意味は本人に説明します。説明を控える理由はありません。
- ⑸ 変異が見つかった以上、娘さんも将来同じ癌になる危険が高いので早く検診を始める。癌の組織の変異が子に伝わるわけではなく、娘が同じ癌になると決まることもありません。
解説
癌の細胞に後から生じた変化で、子どもには受け継がれないと説明するのが適切です。癌の治療薬を選ぶために癌の組織で調べる遺伝子の変異の多くは、体の細胞が分裂を繰り返す中で後から生じた体細胞の変化です。卵子や精子などの生殖細胞には含まれていないため、子や孫に伝わることはありません。生まれつき全身の細胞にある生殖細胞系列の変異とは区別して説明し、不安に答えることが大切です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。