35歳の男性。1週前にかぜのような症状があった。昨日から強いだるさとふらつきがあ…
35歳の男性。1週前にかぜのような症状があった。昨日から強いだるさとふらつきがあり、本日、一瞬気が遠くなって受診した。脈拍36/分。心電図で心房と心室の電気の伝わりが完全に途絶えている。心筋トロポニンが高く、心エコーで左室の動きがやや低下している。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 胸骨圧迫を始め、自己心拍の再開を待つ。意識と脈は保たれており、胸骨圧迫は必要ありません。
- ⑵ 入院させ、一時的なペースメーカーで脈を保って監視する。心筋炎で完全房室ブロックが起きており、一時的なペーシングで脈を保ち、急な悪化に備えます。
- ⑶ 直ちに永久的なペースメーカーを植え込む。心筋炎による房室ブロックは回復することが多いため、まず一時的なペーシングで対応します。
- ⑷ かぜの後の一時的な症状なので、自宅で安静にして様子を見る。完全房室ブロックを伴う心筋炎は急に悪化することがあり、自宅での経過観察は危険です。
- ⑸ 脈を遅くする薬を投与して、心臓を休ませる。すでに脈が非常に遅く、さらに遅くすると心停止のおそれがあります。
解説
入院させ、一時的なペースメーカーで心拍数を保ちながら心機能を監視するのが最も適切です。かぜの症状の後に起こる心筋の炎症(心筋炎)では、心筋の障害に加えて、刺激を伝える経路が傷んで完全房室ブロックを起こすことがあります。脈が遅く失神の危険があるため、一時的なペースメーカーで心拍数を保ちます。炎症が治まると伝導が回復することが多いため、すぐに永久的なペースメーカーは植え込まず、経過を見て判断します。
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