24歳の男性。1週前に発熱と咽頭痛があり、治りかけたころから胸の痛みと息切れが出…
24歳の男性。1週前に発熱と咽頭痛があり、治りかけたころから胸の痛みと息切れが出てきた。心電図で広い範囲の誘導にST上昇を認め、心筋トロポニンが上昇している。緊急の冠動脈造影では狭窄はない。心エコーで左室の動きが全体に軽度に低下している。現時点で血圧は保たれている。この患者の管理で最も注意すべきことはどれか。
- ⑴ 体力を回復させるため、翌日から積極的に運動を始めるよう勧める。心筋炎の急性期の運動は心筋の障害を悪化させ、突然死の危険を高めるため避けます。
- ⑵ 急な心機能の悪化と致死的な不整脈に備え、入院させて監視する。かぜ症状の後の胸痛、ST上昇、トロポニン上昇、正常な冠動脈は急性心筋炎を示し、急変に備えた入院での監視が必要です。
- ⑶ 冠動脈に狭窄がないので、心臓の病気は否定され帰宅させる。冠動脈が正常でも心筋そのものの炎症があり、急に心不全や不整脈に陥ることがあります。
- ⑷ 冠動脈の血栓を溶かすため、血栓溶解薬を直ちに投与する。冠動脈に閉塞はなく、血栓溶解薬の適応はありません。出血の危険だけが増えます。
- ⑸ 胸痛は精神的なものなので、抗不安薬を処方して外来で経過を見る。トロポニンの上昇と心機能の低下があり、心筋の障害は明らかです。
解説
急な心機能の悪化と致死的な不整脈に備え、入院させて監視することが最も注意すべき点です。かぜ症状の後に胸痛や息切れが出て、心電図変化とトロポニン上昇があり、冠動脈に狭窄がない場合は、ウイルスによる急性心筋炎を考えます。多くは自然に回復しますが、一部は数時間から数日で心原性ショックや致死的な不整脈に陥る劇症型に移行するため、慎重な監視が必要です。運動は控えます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。