ある病院が、同じ病気に使う2つの治療法の導入を検討している。質の高い臨床試験で、…
ある病院が、同じ病気に使う2つの治療法の導入を検討している。質の高い臨床試験で、2つの治療法の効果と副作用は同等であることが示されている。1人あたりの費用は、治療Aが30万円、治療Bが45万円である。経済的な評価の考え方として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 効果が同じなので、費用だけを比べて安い治療Aを選ぶ。効果が同等と分かっている場合は、費用を比べて少ない方を選ぶ評価(費用最小化分析)で足ります。
- ⑵ 費用の差は15万円にすぎないので、評価の対象にはならない。差額は多くの患者で積み重なると大きくなり、経済的な評価の対象になります。
- ⑶ 経済的な評価には、患者の生活の質の調査を先に行うことが欠かせない。効果が同等と分かっていれば、生活の質の調査を加えずに費用の比較で判断できます。
- ⑷ 効果1単位あたりの費用を求めるため、生存年数の差で費用の差を割る。効果に差がないので、差で割る計算はできず、意味がありません。
- ⑸ 費用が高い治療Bのほうが効果も高いはずなので、治療Bを選ぶ。費用の高さは効果の高さを意味しません。効果は同等と示されています。
解説
効果が同じなので、費用だけを比べて安い治療Aを選ぶのが適切な考え方です。医療技術の経済的な評価では、効果と費用の両方を比べます。効果に差がある場合は、効果1単位あたりにかかる追加の費用などを求めますが、効果が同等と分かっている場合は、費用の少ない方を選べば足ります。これを費用最小化分析といいます。費用の高い治療が効果も高いとは限りません。
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