83歳の男性。冬になると毎年、すねや背中がかゆくなり、夜もかいてしまうと受診した…
83歳の男性。冬になると毎年、すねや背中がかゆくなり、夜もかいてしまうと受診した。皮膚はかさかさして白い粉をふいたようになり、ひっかき傷がある。湿疹やダニのトンネルを思わせる皮疹はない。入浴は毎晩熱い湯に長くつかり、ナイロンのタオルで強くこすっているという。皮膚の変化の背景として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 体の免疫が強まり、皮膚の常在菌に過剰に反応している。加齢で免疫の働きは弱まる方向にあり、常在菌への過剰な反応は本例の原因ではありません。
- ⑵ 年齢とともに汗の量が増え、汗に含まれる塩分が皮膚を刺激している。加齢で汗の量はむしろ減ります。本例の乾燥とかゆみは汗の刺激では説明できません。
- ⑶ 皮膚の血管が年齢とともに太くなり、皮膚の温度が上がっている。加齢で皮膚の血流は減ります。血管が太くなって温度が上がるという変化はありません。
- ⑷ 年齢とともに皮脂や角質の保湿成分が減り、皮膚が水分を保てなくなっている。加齢で皮脂と角質の保湿成分が減って乾燥しやすく、冬の乾燥や熱い湯、強い洗浄が重なってかゆみが出ます。
- ⑸ 年齢とともに皮膚の表皮が厚くなり、角質がはがれにくくなっている。加齢で表皮はむしろ薄くなります。厚くなるという説明は誤りです。
解説
年齢とともに皮脂や角質の保湿成分が減り、皮膚が水分を保てなくなっていることが背景です。高齢者の皮膚は皮脂の分泌や角質の保湿成分が少なく、空気の乾燥する冬にかさつきとかゆみが出やすくなります。熱い湯に長くつかったり、ナイロンのタオルで強くこすったりすると、残っている皮脂まで落ちて悪化します。ぬるめの湯で優しく洗い、入浴後に保湿剤を塗るよう勧めます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。