38歳の男性。夜中に寝ているときに、うなるような呼吸をして意識を失ったと妻が話す…
38歳の男性。夜中に寝ているときに、うなるような呼吸をして意識を失ったと妻が話す。すぐに意識は戻った。父親が40歳代で睡眠中に突然亡くなっている。安静時の心電図で、V1とV2誘導にST部分が弓なりに盛り上がって下がる特徴的な形があり、QT時間は正常である。心エコーで心臓の構造に異常はない。最も考えられる病気と、突然死を防ぐための対応の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 肥大型心筋症で、運動を制限してβ遮断薬を始める。心エコーで構造に異常がなく、心筋の肥大はありません。
- ⑵ 急性心筋梗塞で、すぐに冠動脈の再灌流療法を行う。胸痛はなく、失神からすぐ回復しており、特徴的なST変化は心筋梗塞ではありません。
- ⑶ ブルガダ症候群で、植込み型除細動器の植込みを検討する。特徴的な右側胸部誘導のST上昇、夜間の失神、突然死の家族歴はブルガダ症候群を示し、植込み型除細動器で突然死を防ぎます。
- ⑷ てんかんの発作で、抗てんかん薬の内服を始める。心電図の特徴と突然死の家族歴から、不整脈による失神をまず考えます。
- ⑸ 迷走神経反射による失神で、立ち上がるときに注意するよう指導する。睡眠中の失神と突然死の家族歴、特徴的な心電図は、良性の反射性失神とは異なります。
解説
ブルガダ症候群で、植込み型除細動器の植込みを検討するのが最も適切です。ブルガダ症候群は、心臓のイオンの通り道の遺伝的な異常によって、右側胸部誘導に特徴的なST上昇を示し、夜間や安静時に心室細動を起こして突然死の原因になる病気です。若い男性に多く、家族歴が手がかりになります。失神や心停止の既往がある人では、心室細動を自動的に止める植込み型除細動器が突然死の予防に有効です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。