82歳の男性。脳梗塞の後遺症で軽い嚥下障害がある。2日前から発熱と痰の増加があり…
82歳の男性。脳梗塞の後遺症で軽い嚥下障害がある。2日前から発熱と痰の増加があり、食欲が落ちた。体温38.4℃、呼吸数24/分。胸部エックス線写真で右の下肺野に浸潤影を認める。口の中の衛生状態は悪く、歯周病がある。この肺炎の特徴と対応の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 口腔内の菌による肺炎として抗菌薬を選び、嚥下を評価する。誤嚥性肺炎は口腔内の菌が原因になり、右下葉に起こりやすく、嫌気性菌も考えて治療し、再発予防に嚥下を評価します。
- ⑵ 空気感染する結核と考え、陰圧の個室に移して抗結核薬を4剤始める。急性の経過で右下肺野の浸潤影は誤嚥性肺炎を示し、結核を示す所見はありません。
- ⑶ 肺炎の予防のため、今後は経口摂取をやめ、口腔ケアも控える。口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防に有効で、食べる機能もできるだけ保つようにします。
- ⑷ 左の気管支の方がまっすぐなため、左肺に起こりやすい肺炎と考える。右の気管支の方が太く垂直に近いため、誤嚥は右肺に起こりやすくなります。
- ⑸ ウイルスによる肺炎なので、抗菌薬は使わずに解熱薬で経過を見る。誤嚥した口腔内の細菌による肺炎で、抗菌薬による治療が必要です。
解説
口の中の菌を吸い込んだ誤嚥性肺炎で、口腔内の嫌気性菌も考えて抗菌薬を選び、嚥下を評価するのが最も適切です。嚥下障害のある高齢者では、口の中の細菌を含む唾液や食べ物が気道に入り、肺炎を起こします。右の気管支の方が太く垂直に近いため、右の下葉に起こりやすくなります。治療とともに、嚥下の評価、口腔ケア、食事の姿勢や形態の工夫で再発を防ぐことが大切です。
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