68歳の女性。重いうつ病で入院中である。複数の抗うつ薬を十分な量と期間使ったが改…
68歳の女性。重いうつ病で入院中である。複数の抗うつ薬を十分な量と期間使ったが改善しない。この1週間はほとんど食事も水分もとらず、話しかけても反応が乏しく、体を動かさない。「自分は生きている価値がない、死ぬべきだ」と繰り返す。体重が急に減り、脱水が進んでいる。この時点で検討する治療として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 気分を高めるため、覚醒作用のある薬を大量に投与する方法うつ病の標準的な治療ではなく、依存や不眠などの害が大きくなります。
- ⑵ 抗うつ薬を中止し、自然に回復するのを待つ方法脱水と拒食が進んでおり、待つことは命の危険を高めます。
- ⑶ 週に1回、外来で行う精神分析的な精神療法命にかかわる状態で、効果が出るまで時間のかかる治療を中心にするのは適切ではありません。
- ⑷ 退院させて自宅で家族とともに過ごしてもらう方法強い希死念慮と全身状態の悪化があり、入院での治療が必要です。
- ⑸ 麻酔と筋弛緩薬を用いて行う電気けいれん療法薬が効かず、拒食や昏迷、強い希死念慮で命にかかわる重いうつ病では、電気けいれん療法が有効な選択肢です。
解説
麻酔と筋弛緩薬を用いて行う電気けいれん療法が最も適切です。電気けいれん療法は、頭部に短時間電気を流して脳に発作を起こす治療で、現在は全身麻酔と筋弛緩薬のもとで安全に行われます。薬が効かない重いうつ病や、拒食や昏迷で全身状態が悪化している場合、強い希死念慮があり急いで改善が必要な場合に、効果が早く高いことが知られています。一時的な記憶の障害などの副作用があります。
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