70歳の女性。2型糖尿病でインスリンを使っている。昼前に、冷や汗をかいてぼんやり…
70歳の女性。2型糖尿病でインスリンを使っている。昼前に、冷や汗をかいてぼんやりしているところを家族が見つけ、救急外来に連れてきた。朝食はほとんど食べずに、いつもの量のインスリンを注射していた。呼びかけには応じるが、話がかみ合わない。脈拍104/分。まず行う対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 高血糖による意識の変化と考え、インスリンを追加で注射する。低血糖の状態でインスリンを足すと血糖がさらに下がり、命にかかわります。
- ⑵ 脱水と考え、糖を含まない生理食塩液を急速に点滴して経過を追う。糖を含まない輸液では低血糖は改善せず、意識障害が続きます。
- ⑶ 血糖を測り、低値であればブドウ糖を静脈から投与する。食事をとらずにインスリンを使った後の冷汗と意識の変化は低血糖を強く疑い、血糖を確かめてブドウ糖を補います。
- ⑷ 脳梗塞を疑い、血栓を溶かす薬の投与の準備を進める。低血糖でも脳卒中に似た症状が出るため、まず血糖を確かめることが先です。
- ⑸ 精神的な混乱と考え、鎮静薬を投与して落ち着かせる。原因を確かめずに鎮静すると低血糖の発見が遅れ、脳に障害が残るおそれがあります。
解説
血糖を測り、低値であればブドウ糖を静脈から投与するのが最も適切です。インスリンや一部の飲み薬を使っている人が食事をとらないと低血糖を起こし、冷や汗、動悸、手の震えに続いて、意識の混乱やけいれんが現れます。意識障害の患者では、まず血糖を測ることが基本です。意識がはっきりしていれば口からブドウ糖をとらせ、難しければ静脈から投与し、回復後に原因を見直します。
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