78歳の男性。数年前から尿の勢いが弱いと感じていた。昨日、市販のかぜ薬を飲んだあ…
78歳の男性。数年前から尿の勢いが弱いと感じていた。昨日、市販のかぜ薬を飲んだあとから尿が出なくなり、下腹部が張って苦しいと訴えて受診した。下腹部は膨らみ、押すと尿意が強まる。超音波検査で膀胱に多量の尿がたまっている。まず行う対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腎臓の組織を採取して、腎機能低下の原因を調べる。腎臓自体の病気ではなく尿の通り道の問題で、腎生検の対象ではありません。
- ⑵ 利尿薬を静脈に注射して、腎臓で作られる尿を増やす。出口がふさがっている状態で尿を増やすと、膀胱がさらに張って苦痛が増します。
- ⑶ 点滴で多めに水分を入れて、尿が出てくるのを待つ。尿は作られていても出せない状態なので、水分を入れても解決しません。
- ⑷ 尿道にカテーテルを入れて、膀胱にたまった尿を外に出す。膀胱に尿がたまって出せない尿閉で、まず導尿して膀胱の緊満を解きます。
- ⑸ 血液透析を始めて、たまった老廃物を取り除く。原因は膀胱からの排出の障害で、まず導尿を行えば透析は必要ありません。
解説
尿道にカテーテルを入れて膀胱の尿を出すのが最も適切です。前立腺肥大症のある高齢男性では、かぜ薬に含まれる抗コリン作用のある成分などをきっかけに、膀胱が縮みにくくなって尿閉を起こすことがあります。膀胱に尿がたまって出せない状態では、まず導尿で苦痛を取り除きます。そのうえで原因となった薬を中止し、前立腺肥大症の評価と治療を進めます。
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