生後1日の女児。特徴的な顔貌と筋緊張の低下から21トリソミーが疑われ、染色体検査…
生後1日の女児。特徴的な顔貌と筋緊張の低下から21トリソミーが疑われ、染色体検査を提出した。初回の哺乳から嘔吐を繰り返し、吐物は緑色である。上腹部は膨らんでいるが、下腹部は平坦である。腹部単純エックス線写真で、胃と十二指腸の上部に2つの大きなガス像が見え、それより下の腸管にガスを認めない。最も考えられる合併症はどれか。
- ⑴ 腸が胃の後ろでねじれて血流が途絶えている。腸回転異常に伴う軸捻転でも胆汁性嘔吐は起こりますが、2つの大きなガス像と21トリソミーの組合せは十二指腸閉鎖を示します。
- ⑵ 食道が途中で途切れ、胃につながっていない。食道閉鎖では泡状の唾液や哺乳時のむせが特徴で、胆汁を含む緑色の嘔吐は起こりません。
- ⑶ 十二指腸が生まれつきふさがっている。胆汁性嘔吐と、胃と十二指腸に2つの大きなガス像が見え下部にガスがない所見は十二指腸閉鎖で、21トリソミーに合併しやすい病気です。
- ⑷ 胃の出口の筋肉が厚くなって狭くなっている。肥厚性幽門狭窄症は生後2〜3週ごろから胆汁を含まない噴水状の嘔吐で始まり、生後1日の緑色の嘔吐とは合いません。
- ⑸ 大腸の壁の神経細胞が一部で欠けている。ヒルシュスプルング病では腹部全体が膨らみ、胎便の排出が遅れます。上腹部だけの膨らみとは合いません。
解説
十二指腸が生まれつきふさがっている十二指腸閉鎖が最も考えられます。21トリソミーには、心内膜床欠損などの先天性心疾患、十二指腸閉鎖、甲状腺機能低下症、白血病、環軸椎の不安定性などが合併しやすいです。十二指腸閉鎖では生後早期から胆汁性嘔吐が見られ、腹部エックス線写真で拡張した胃と十二指腸の2つのガス像が特徴です。早期に手術で通過障害を解除します。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。