60歳の女性。気管支喘息で吸入ステロイドを毎日使っている。1週前から口の中がひり…
60歳の女性。気管支喘息で吸入ステロイドを毎日使っている。1週前から口の中がひりひりして、食べ物がしみる。頬の内側と舌に白い苔のようなものが付着しており、ガーゼでぬぐうと簡単に取れて、その下の粘膜は赤くなっている。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ ウイルス感染として、抗ヘルペスウイルス薬を内服させて治療する。ヘルペスでは小水疱やアフタ様の潰瘍ができ、ぬぐって取れる白苔は見られません。
- ⑵ 喘息の吸入ステロイドを中止し、症状が出た時に使うようにする。喘息の管理には吸入ステロイドの継続が重要で、中止すると発作の危険が高まります。うがいで予防します。
- ⑶ がんになる前の病変と考え、すぐに口腔粘膜の広い範囲を切除する。前癌病変の白板症の白い部分はこすっても取れません。ぬぐって取れる白苔は真菌の感染を示します。
- ⑷ 抗真菌薬で治療し、吸入の後にはうがいをするよう指導する。ぬぐうと取れる白苔と下の発赤は口腔カンジダ症で、吸入ステロイドの口腔内の残留が誘因となるため、抗真菌薬とうがいの指導を行います。
- ⑸ 細菌の感染と考えて、広い範囲の菌に効く抗菌薬を内服させる。抗菌薬は口腔内の細菌を減らして真菌の増殖をかえって助けるため、悪化させるおそれがあります。
解説
抗真菌薬で治療し、吸入の後にはうがいをするよう指導するのが最も適切です。吸入ステロイドが口の中に残ると局所の免疫が抑えられ、カンジダが増えて口腔カンジダ症を起こします。白い苔がぬぐうと取れ、その下の粘膜が赤いのが特徴で、こすっても取れない白板症とはこの点で区別できます。喘息の治療は続けたまま、吸入後のうがいで予防し、抗真菌薬で治療します。
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