25歳の男性。3日前から鼻水、のどの痛み、咳、37.4℃の微熱がある。咽頭は軽く…
25歳の男性。3日前から鼻水、のどの痛み、咳、37.4℃の微熱がある。咽頭は軽く発赤しているが、扁桃に白苔はなく、頸部リンパ節の腫れもない。呼吸音は正常である。仕事を休めないので早く治したいと、抗菌薬の処方を希望している。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 早く治したいという希望に応え、抗菌薬を点滴で投与して翌日にも来院させる。ウイルス性のかぜに抗菌薬は効かず、点滴にしても回復は早まりません。患者の希望だけで処方するのは不適切です。
- ⑵ ウイルス性のかぜで抗菌薬は効かないと説明し、症状を和らげる薬で様子を見る。鼻水、のどの痛み、咳がそろう軽症の上気道炎は大半がウイルス性で、抗菌薬は効かず副作用や耐性菌の問題があります。
- ⑶ 副腎皮質ステロイドを内服させ、のどの炎症をすばやく抑えて仕事に戻らせる。軽症のかぜにステロイドを使う根拠はなく、免疫を抑えて感染を長引かせるおそれがあります。
- ⑷ 原因を確かめるため、胸部CTと血液培養を行ってから治療の方針を決める。呼吸音が正常で全身状態の良い軽症の上気道炎に、CTや血液培養は必要ありません。
- ⑸ 細菌の二次感染を防ぐため、広い範囲の菌に効く抗菌薬を5日分処方しておく。予防のための抗菌薬は二次感染を防ぐ効果が乏しく、下痢などの副作用や耐性菌を増やす原因になります。
解説
ウイルスによるかぜで抗菌薬は効かないと説明し、症状を和らげる薬で様子を見るのが最も適切です。鼻水、のどの痛み、咳が同時にそろう軽症の上気道炎は、ほとんどがウイルスによるもので、抗菌薬を使っても回復は早まりません。不要な抗菌薬は下痢やアレルギーなどの副作用を招き、耐性菌を増やします。高熱が続く、症状が悪化するなどの場合は再受診するよう伝えます。
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