72歳の男性。今朝、痛みを伴わない赤い尿が出たため受診した。排尿時痛や発熱はない…
72歳の男性。今朝、痛みを伴わない赤い尿が出たため受診した。排尿時痛や発熱はない。40年間、1日20本の喫煙歴がある。腹部に圧痛はなく、尿検査で赤血球を多数認め、白血球と細菌は認めない。次に行う検査として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 前立腺が大きくなった影響と考え、排尿の回数を記録してもらう。前立腺肥大症でも血尿は起こり得ますが、喫煙歴のある高齢者の血尿では先に悪性腫瘍を除外します。
- ⑵ 膀胱炎として抗菌薬を3日間処方し、血尿が消えるかを確かめる。排尿時痛や膿尿、細菌尿がなく、感染症の根拠はありません。腫瘍の検索を遅らせることになります。
- ⑶ 水分を多くとるよう指導し、1年後の健康診断で尿を再検査する。肉眼的血尿は悪性腫瘍の重要な徴候であり、1年も経過を見ると診断が遅れます。
- ⑷ 糸球体の病気を考え、まず腎生検を行って組織の変化を確かめる。痛みのない肉眼的血尿で蛋白尿などの所見がない高齢者では、腎生検より先に尿路の腫瘍を調べます。
- ⑸ 尿細胞診と膀胱鏡で、尿路の内側にできた腫瘍の有無を調べる。喫煙歴のある高齢者の無症候性肉眼的血尿では、膀胱癌などの尿路上皮癌を疑い、尿細胞診と膀胱鏡で調べます。
解説
尿細胞診と膀胱鏡で尿路の腫瘍を調べるのが最も適切です。痛みを伴わない肉眼的血尿は膀胱癌の代表的な症状で、高齢と喫煙は尿路上皮癌の重要な危険因子です。感染の所見がないため抗菌薬で経過を見る理由はなく、蛋白尿などのない肉眼的血尿でいきなり腎生検を行うこともありません。上部尿路の評価として腹部の画像検査もあわせて行います。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。