接触者健康診断の結果、肺結核の発病者は発見されなかったが、15 名の対象者中3名…
次の文を読み47〜49 の問いに答えよ。A さん(45 歳、男性)は社員数80 名の会社で経理事務に従事している。発熱と咳が続いたため病院を受診したところ、画像診断で空洞を伴う肺病変があり、喀痰塗沫検査陽性、喀痰PCR 検査陽性となったことから肺結核と診断され、結核病床のある病院に入院した。抗結核薬による治療開始後6週で喀痰中の結核菌は陰性化したため、A さんは退院し、外来で治療を継続することとなった。薬剤感受性検査では1剤に耐性がみられたが、この薬剤はA さんの治療には使用されていない。
接触者健康診断の結果、肺結核の発病者は発見されなかったが、15 名の対象者中3名が潜在性結核感染症と診断され、治療を開始することになった。潜在性結核感染症の治療に関して正しいのはどれか。
- ⑴ 抗結核薬を12 か月間内服する。標準的にはイソニアジドを6〜9か月間内服し、12か月間と決められているわけではありません。
- ⑵ 抗結核薬内服中は地域DOTS の対象となる。服薬を確実に続けるため、内服期間中は地域DOTSの対象として服薬支援が行われます。
- ⑶ 抗結核薬の継続内服が困難な場合にはBCG 接種を勧める。BCGは乳幼児期の発病予防を目的とする接種で、潜在性結核感染症の治療の代わりにはなりません。
- ⑷ 治療開始にあたり感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく発生届の提出は要しない。潜在性結核感染症も感染症法に基づく届出の対象で、発生届の提出が必要です。
解説
正解は⑵です。潜在性結核感染症は感染症法上の結核として届出の対象であり、医療費の公費負担を受けながら治療を行います。服薬を確実に続けられるよう、内服期間中は地域DOTSの対象となり、保健所が服薬状況を確認します。標準的な治療はイソニアジドの6〜9か月間の内服で、12か月間と決まっているわけではありません。BCGは発病予防の接種であり、内服の代替にはなりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-03_04_05.html)を加工して作成