A さんの入院中に保健所が実施した調査の結果、A さんの勤務先の濃厚接触者を対象…
次の文を読み47〜49 の問いに答えよ。A さん(45 歳、男性)は社員数80 名の会社で経理事務に従事している。発熱と咳が続いたため病院を受診したところ、画像診断で空洞を伴う肺病変があり、喀痰塗沫検査陽性、喀痰PCR 検査陽性となったことから肺結核と診断され、結核病床のある病院に入院した。抗結核薬による治療開始後6週で喀痰中の結核菌は陰性化したため、A さんは退院し、外来で治療を継続することとなった。薬剤感受性検査では1剤に耐性がみられたが、この薬剤はA さんの治療には使用されていない。
A さんの入院中に保健所が実施した調査の結果、A さんの勤務先の濃厚接触者を対象に接触者健康診断を実施することになった。現時点で呼吸器症状がある者はいない。勤務先での接触者健康診断で使用される検査方法はどれか。2つ選べ。
- ⑴ 胃液塗沫検査胃液塗抹検査は喀痰が採取できない場合に発病の診断として行う検査です。
- ⑵ 喀痰培養検査喀痰培養検査は発病が疑われる人に行う検査で、無症状の接触者に一律には行いません。
- ⑶ 胸部エックス線検査胸部エックス線検査は発病の有無を調べるため、接触者健康診断で基本的に行われます。
- ⑷ ツベルクリン反応検査ツベルクリン反応検査はBCG接種の影響を受けるため、現在はIGRAが用いられています。
- ⑸ インターフェロン γ 遊離試験〈IGRA〉IGRAはBCGの影響を受けずに結核感染の有無を判定でき、接触者健康診断に用いられます。
解説
正解は⑶と⑸です。接触者健康診断では、発病の有無を調べる胸部エックス線検査と、感染の有無を調べるインターフェロンγ遊離試験〈IGRA〉が用いられます。IGRAはBCG接種の影響を受けないため、ツベルクリン反応検査に代わって成人の感染診断に用いられています。喀痰培養や胃液塗抹は、咳や痰などの症状がある人や発病が疑われる人に行う検査で、無症状の接触者に一律に行うものではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-03_04_05.html)を加工して作成