A 市は、今年度から、住民が携帯電話から登録できる「安心・安全ネット」を導入した…
次の文を読み54、55 の問いに答えよ。人口2万人のA 市。高齢化率が34.7 % で、高齢者福祉計画では「高齢者が安心・安全に暮らせるまちづくり」を目標に掲げている。A 市の高齢者対策を担当するのは高齢福祉課、市直営の地域包括支援センターと社会福祉協議会であり、実務担当者が参加する地域ケア会議は毎月開催している。A 市では、認知症高齢者の増加と徘徊などの問題が増えている。
A 市は、今年度から、住民が携帯電話から登録できる「安心・安全ネット」を導入した。このシステムでは災害情報、行方不明者の情報、不審者・空き巣の発生など多様な情報を発信できる。システム始動から半年、「安心・安全ネット」の登録者は住民の約2割で、毎日メールが配信され、認知症高齢者を探している内容が多かった。行方不明になった認知症高齢者を保護するためにA 市が取り組む事業で適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 認知症予防教室を開催する。認知症予防教室は発症を防ぐ取り組みで、行方不明者の保護には結びつきません。
- ⑵ 認知症の家族会を立ち上げる。家族会は介護する家族を支える場で、行方不明時の早期保護の仕組みではありません。
- ⑶ 広報誌に「安心・安全ネット」の登録方法を掲載する。登録者が約2割にとどまるため、登録方法を広く知らせることで情報の届く範囲が広がります。
- ⑷ 認知症高齢者を発見したときの連絡先をポスターで掲示する。連絡先を掲示すれば、登録していない住民も発見時にすぐ行動できます。
- ⑸ 高齢者にMini-Mental State Examination〈MMSE〉の質問紙を郵送する。MMSEの郵送は本人の評価を目的とした検査で、保護の仕組みづくりにはなりません。
解説
正解は⑶と⑷です。行方不明の高齢者を早く保護するには、情報を受け取れる住民を増やすことと、見かけた人がすぐ連絡できる仕組みを整えることの両方が必要です。登録者が住民の約2割にとどまっているため広報誌で登録方法を知らせ、あわせて発見したときの連絡先をポスターで掲示すれば、登録していない人も行動できます。予防教室や家族会、MMSEの郵送は保護には結びつきません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成