3 年後。A さんは呼吸が困難になり、本人の希望による人工呼吸器装着のため1 か…
次の文を読み41〜43 の問いに答えよ。A さん(46 歳、女性)。48 歳の会社員の夫、高校生の長男および中学生の次男との4 人暮らし。筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉と診断され、難病の医療費助成の申請のため夫が夜勤の前に保健所に来所した。夫によると、A さんは包丁を使うことが難しくなり、子どもたちの弁当を作るのに時間がかかるようになったことを気にしているという。1 週後、保健師がA さん宅を訪問し状況を確認したところ、A さんは「主婦としての役割が果たせなくなることがつらい」と話した。
3 年後。A さんは呼吸が困難になり、本人の希望による人工呼吸器装着のため1 か月入院した。退院後は発語による意志疎通ができない状態になった。退院後3 日に訪問すると、A さんは保健師を見て涙を流した。子どもたちはA さんとの接触を避けている様子がみられた。このときの家族への対応で優先度が高いのはどれか。
- ⑴ 子どもたちから母親に対する思いを聴く。子ども自身の思いを聴くことが、家族への支援の出発点になります。
- ⑵ 家族でカウンセリングを受けるよう勧める。思いを確かめないまま専門的な支援を勧めるのは性急です。
- ⑶ 子どもたちに1 日1 回A さんに話しかけるよう指導する。行動を指示するだけでは、避けている理由は解決しません。
- ⑷ 子どもたちがA さんを避けないよう話すことを夫に提案する。夫を通じた働きかけでは、子どもの気持ちが置き去りになります。
解説
正解は⑴です。子どもたちが母親との接触を避けているのは、変わり果てた姿への戸惑いや、どう関わればよいか分からない不安の表れと考えられます。まず子どもたち自身の思いを聴き、その気持ちを受け止めることが支援の出発点になります。話しかけるよう指導したり、夫を通じて働きかけたりするだけでは、子どもの思いは置き去りになります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp150511-03.html)を加工して作成