70 歳男性。前立腺がんによるがん性疼痛に対して、モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠を服…
70 歳男性。前立腺がんによるがん性疼痛に対して、モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠を服用していた。疼痛の悪化に伴い入院となり、骨転移に対して処方1 及び2 の薬剤が開始となった。(処方1 )デノスマブ(遺伝子組換え)皮下注(120 mg/1.7 mL) 1 バイアル1 回 120 mg 皮下注射(処方2 )デノタスチュアブル配合錠(注) 1 回2 錠(1 日2 錠)1 日1 回 昼食後 7 日分(注:沈降炭酸カルシウム/コレカルシフェロール/炭酸マグネシウム配合錠)(開始時検査値)血清アルブミン 4.0 g/dL、AST 10 IU/L、ALT 14 IU/L、血清クレアチニン 0.88 mg/dL、血清カルシウム 8.3 mg/dLこの患者に対して病棟担当薬剤師が行う服薬指導の内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 処方1 の薬剤の開始後は、定期的な歯科検査を受けること。デノスマブでは顎骨壊死が起こり得るため、定期的な歯科検査を受けるよう指導するのは適切です。
- ⑵ 処方1 の薬剤服用中は、カリウム含有量の多い食品を積極的に摂取すること。デノスマブ使用時にカリウムを多く含む食品を積極的に摂取する必要はありません。
- ⑶ 処方2 の薬剤は、処方1 の薬剤の副作用を軽減するために処方されていること。デノタスはデノスマブによる低カルシウム血症を予防・軽減するために処方されており、適切な説明です。
- ⑷ 処方2 の薬剤の副作用の症状として、テタニー症状があること。テタニーは低カルシウム血症の症状でデノスマブの副作用です。デノタスでは高カルシウム血症に注意します。
- ⑸ 処方2 の薬剤は、かみ砕いたり、口中で溶かさずにそのまま服用すること。デノタスはチュアブル錠であり、かみ砕くか口中で溶かして服用します。
解説
正解は⑴と⑶です。デノスマブは顎骨壊死を起こすことがあるため、投与開始前から歯科検査を受け、投与中も定期的な歯科検査と口腔内の清潔保持を行うよう指導します。また、骨吸収の抑制により低カルシウム血症を起こすことがあり、これを予防・軽減する目的でカルシウムとビタミンDを含むデノタスチュアブル配合錠が併用されます。テタニーは低カルシウム血症の症状でデノスマブ側の副作用です。デノタスはチュアブル錠であり、かみ砕くか口中で溶かして服用します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成