45 歳女性。20 歳頃より2 ~3 ケ月に1 回程度、閃輝暗点を伴う頭痛があり…
45 歳女性。20 歳頃より2 ~3 ケ月に1 回程度、閃輝暗点を伴う頭痛があり、近隣のクリニックで片頭痛と診断されていた。治療には、処方された鎮痛剤を用いていたが、数年前から症状が安定し、医師から一般用医薬品での対処で問題ないと言われた。その後、一般用医薬品で症状をコントロールできていたが、半年前から1 ケ月に1 ~2 回の頻度で頭痛が生じ、使用回数が増えてきた。日常生活にも支障をきたすようになり、痛みの予兆があると不安で気分が落ち込むようになったため、再受診した。女性は以下の処方箋を持って薬局を訪れた。(処方)ラスミジタンコハク酸塩錠 100 mg 1 回1 錠頭痛時 14 回分この処方薬剤に関して、薬剤師が女性に説明する内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 痛みの予兆があるときに服用すると、発作を予防できる。ラスミジタンは頭痛発作時に服用する薬で、予兆期に服用して発作を予防する薬ではありません。
- ⑵ 服用しても痛みが治まらない場合は、さらに1 錠追加服用する。ラスミジタンは24時間以内の再投与の有効性・安全性が確立しておらず、追加服用はしないよう指導します。
- ⑶ 服用後は、めまいや眠気に注意する。中枢作用によりめまいや傾眠が起こりやすいため、服用後のめまいや眠気への注意を伝えるのは適切です。
- ⑷ 血管収縮作用による胸の痛みや圧迫感が現れることがあるので、注意する。ラスミジタンは5-HT1F受容体に選択的で血管収縮作用はなく、トリプタンのような胸部症状は特徴ではありません。
- ⑸ 使用過多により頭痛が生じることがあるので、注意する。急性期治療薬の頻回使用は薬剤の使用過多による頭痛を起こすため、注意を伝えるのは適切です。
解説
正解は⑶と⑸です。ラスミジタンは選択的セロトニン5-HT1F受容体作動薬で、三叉神経からの神経ペプチド放出を抑えて片頭痛発作を改善します。中枢移行性が高く、めまいや傾眠が起こりやすいため、服用後少なくとも8時間は自動車運転などを避け、めまいや眠気に注意するよう伝えます。急性期治療薬の使用過多は薬剤の使用過多による頭痛を招くため注意が必要です。予兆期の予防服用は勧められず、効果不十分でも24時間以内の追加服用は行いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成