薬物の溶解性を高める製剤的手法に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物の溶解性を高める製剤的手法に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 微粉化により、比表面積を小さくする。微粉化は比表面積を大きくして溶解速度を高める手法で、比表面積を小さくするのではありません。
- ⑵ シクロデキストリンにより、ミセルを形成させる。シクロデキストリンは薬物を空洞に取り込む包接化合物を形成し、ミセルを作るのではありません。
- ⑶ 水と混和する有機溶媒を添加して、溶媒の極性を変化させる。水と混和する有機溶媒で溶媒の極性を変え、溶解性を高めるので正答です。
- ⑷ 結晶性薬物の場合、非晶質化して熱力学的に安定化させる。非晶質は結晶より熱力学的に不安定でエネルギーが高いため、溶解度が高くなります。
- ⑸ テオフィリンの場合、エチレンジアミンと複合体を形成させる。テオフィリンはエチレンジアミンとの複合体アミノフィリンで水溶性が高まるので正答です。
解説
正解は⑶と⑸です。水と混和する有機溶媒(エタノール、プロピレングリコールなど)を加えると溶媒の極性が下がり、難水溶性薬物の溶解度が高まります(コソルベンシー)。テオフィリンはエチレンジアミンと複合体(アミノフィリン)を形成させることで水溶性が高まります。微粉化は比表面積を大きくして溶解速度を高める方法で、非晶質は熱力学的に不安定であるため溶解度が高くなります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成