薬剤師が患者にする説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
72 歳女性。近医で2 年前に高血圧症及びうつ病と診断され、薬物治療が開始された。1 年前から動作緩慢となり、右上肢と左下肢に振戦を自覚するようになった。最近、振戦が強くなったため総合病院を受診したところ、パーキンソン病が疑われた。担当医は、パーキンソン病の診断を裏付けるためイオフルパン(¹²³I)注射液によるドパミントランスポーターシンチグラフィーを数週間後に施行することにした。担当医は薬剤師に、検査に関する注意事項の説明を依頼した。薬剤師がお薬手帳を確認したところ、以下の記載があった。(お薬手帳の内容)フルボキサミンマレイン酸塩錠75 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)1 日2 回 朝夕食後 28 日分イルベサルタン錠100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)トリクロルメチアジド錠1 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 28 日分
薬剤師が患者にする説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 検査結果に影響を与えるため、検査前24 時間は食事を控えてください。この検査では食事制限は不要で、検査前に絶食する必要はありません。
- ⑵ トリクロルメチアジド錠は検査結果に影響を与えることがあるので、休薬をするかどうか医師と協議します。検査結果に影響しうるのはSSRIのフルボキサミンなどで、チアジド系利尿薬は影響を与える薬物ではありません。
- ⑶ 撮影前後はできるだけ水分摂取を制限し、排尿を避けてください。膀胱の被ばくを減らすため、むしろ水分を十分に摂り、こまめに排尿するよう勧めます。
- ⑷ 検査薬は検査当日しか使用できないので、確実に検査できる日を予約してください。¹²³Iは半減期が約13時間と短く、検定日時に合わせて供給されるため、検査日に確実に使用する必要があります。
- ⑸ 検査薬を注射してから、数時間後に頭部の撮影を実施するので、検査に少し時間がかかります。線条体への集積を待つため、静注から3〜6時間後に頭部のSPECT撮影を行い、検査に時間がかかります。
解説
正解は⑷と⑸です。イオフルパン(¹²³I)注射液は半減期約13時間の¹²³Iで標識された検査薬で、検定日時に合わせて製造・供給されるため、検査当日しか使用できず、確実に受けられる日に予約する必要があります。撮影は静注の数時間後に行うため、検査には時間がかかります。絶食は不要で、被ばく低減のため水分摂取と排尿を促します。休薬を検討すべきなのは、ドパミントランスポーターへの結合に影響しうるSSRIのフルボキサミンであり、利尿薬ではない点に注意が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成