薬剤師が患者の訴えについて処方医に相談すると、再度診察を実施することになった。そ…
52 歳男性。会社員。2 年前にソフトコンタクトレンズの定期検診で眼圧を測定したところ、平均ベースライン眼圧は右眼16 mmHg、左眼18 mmHg であったが、両眼で視野狭窄及び欠損があったため、正常眼圧緑内障と診断された。処方1 による治療が開始されたが、その後、進行したため3 ケ月前から処方2 が追加された。(処方1 )ラタノプロスト点眼液0.005%(2.5 mL/本) 1 本1 回1 滴1 日1 回 夕 両眼点眼〔添加物〕 ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム一水和物、等張化剤を含有する。(処方2 )チモロール点眼液0.5%(持続性)(2.5 mL/本)1 本1 回1 滴1 日1 回 夕 両眼点眼〔添加物〕 メチルセルロース、マクロゴール4000、クエン酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、pH 調節剤を含有する。男性が来局した際、薬剤師が点眼液の使用状況を確認したところ、数週間前から処方2 の使用が2 ~3 日おきであることがわかった。男性は、処方2 の使用直後に不快なべたつきを感じることと、処方1 と2 の使用の間に待つ時間が長すぎるので処方2 の使用を忘れてしまうことを理由として挙げた。
薬剤師が患者の訴えについて処方医に相談すると、再度診察を実施することになった。その後、処方1 及び2 が中止となり処方3 へ変更となった。(処方3 )ラタノプロスト・チモロール配合点眼液(2.5 mL/本)1 本1 日1 回 夕 両眼点眼〔添加物〕 ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム一水和物、等張化剤を含有する。薬剤師が患者に再度説明する使用上の注意として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ソフトコンタクトレンズを装着したまま点眼できる。保存剤のベンザルコニウム塩化物がソフトコンタクトレンズに吸着するため、レンズを外して点眼する必要があります。
- ⑵ 点眼し忘れた場合は、翌日、朝と夕に点眼する。点眼し忘れても2回分をまとめて使用せず、翌日から通常どおり1日1回点眼します。
- ⑶ 点眼後に一時的に視界がかすんで見えることがある。点眼後に一時的に霧視が起こることがあるため、症状が治まるまで車の運転などに注意するよう伝えます。
- ⑷ 点眼後、目のまわりについた薬液は、すぐに拭き取るか目を閉じて洗顔する。ラタノプロストが眼周囲に付着すると色素沈着などを起こすことがあるため、拭き取りや洗顔を指導します。
- ⑸ 点眼後にまだべたつきを感じるときは、点眼容器を下に向けキャップをしたまま2 ~3 回振ってから使用すると回避できる。本剤はゲル化する製剤ではないため、容器を振ってべたつきを回避するという説明は当てはまりません。
解説
正解は⑶と⑷です。ラタノプロスト・チモロール配合点眼液は、点眼直後に一時的に霧視が起こることがあるため、見え方が戻るまで運転などを控えるよう伝えます。また、ラタノプロストは眼周囲の皮膚に付着すると色素沈着や多毛を起こすことがあるため、付いた薬液はすぐに拭き取るか洗顔するよう指導します。保存剤のベンザルコニウムはソフトコンタクトレンズに吸着するため、レンズを外して点眼し、15分以上あけて再装着する必要があります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成