処方1 及び前問で提案された薬物のいずれかの作用機序として、正しいのはどれか。2…
85 歳男性、独居。慢性閉塞性肺疾患(COPD)のため処方1 による治療を受けていた。また、処方1 のアドヒアランスは維持されていた。しかし、最近、他職種の報告や薬剤師自身の訪問時の確認から、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)が90%を下回る機会が増え、湿性咳嗽などの症状が悪化していた。(処方1 )アンブロキソール塩酸塩徐放錠45 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分ツロブテロールテープ2 mg 1 回1 枚1 日1 回1 枚貼付 7 日分(全7 枚)患者は、サポートがあれば吸入剤の使用が可能である。また、貼付剤の長期使用によると思われるかぶれが目立つ。
処方1 及び前問で提案された薬物のいずれかの作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ シクロオキシゲナーゼを阻害することでトロンボキサンA2 の生合成を低下させ、気管支平滑筋を弛緩させる。COX阻害はNSAIDsの作用で、処方1や提案した薬物の作用機序には当てはまりません。
- ⑵ グアニル酸シクラーゼを活性化させることでサイクリックGMP(cGMP)を増大させ、気管支平滑筋を弛緩させる。グアニル酸シクラーゼの活性化は硝酸薬などの作用で、いずれの薬物にも当てはまりません。
- ⑶ アセチルコリンM3 受容体を遮断することで、気管支平滑筋の収縮を抑制する。ウメクリジニウムはM3受容体を遮断して、気管支平滑筋の収縮を抑制します。
- ⑷ アドレナリン β2 受容体を刺激することで、気管支平滑筋を弛緩させる。インダカテロールやツロブテロールはβ2受容体を刺激して、気管支平滑筋を弛緩させます。
- ⑸ 炎症性サイトカイン産生の抑制や抗炎症性タンパク質の誘導により、気道の炎症を抑制する。炎症性サイトカインの抑制や抗炎症性タンパク質の誘導は吸入ステロイドの作用で、いずれの薬物にも当てはまりません。
解説
正解は⑶と⑷です。前問で提案したウメクリジニウムは気管支平滑筋のアセチルコリンM3受容体を遮断して、気管支の収縮を抑えます。インダカテロールと処方1のツロブテロールはアドレナリンβ2受容体を刺激し、cAMPを増やして気管支平滑筋を弛緩させます。アンブロキソールは肺サーファクタントの分泌を促す去痰薬です。COX阻害やグアニル酸シクラーゼの活性化、抗炎症性タンパク質の誘導(吸入ステロイドの作用)はいずれの薬物にも当てはまりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成