血液がんの化学療法中に重い深在性真菌症を起こした患者に、アムホテリシンBのリポソ…
血液がんの化学療法中に重い深在性真菌症を起こした患者に、アムホテリシンBのリポソーム製剤の点滴静注が始まった。アムホテリシンBの作用の仕組みとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 真菌の細胞膜のエルゴステロールに結合して孔をつくり、成分を漏れ出させる。アムホテリシンBはエルゴステロールと結合して膜に孔をつくり、真菌を殺します。
- ⑵ 真菌の細胞内でフルオロウラシルに変わり、核酸の合成を妨げる。これはフルシトシンの作用です。
- ⑶ 真菌の細胞壁の主な成分であるグルカンの合成酵素を阻害し、細胞壁を弱くする。これはミカファンギンなどのキャンディン系の作用です。
- ⑷ ラノステロールからエルゴステロールをつくる脱メチル化酵素を阻害する。これはフルコナゾールなどのアゾール系の作用です。
- ⑸ スクアレンをエポキシ化する酵素を阻害し、細胞内にスクアレンをためる。これはテルビナフィンの作用で、主に白癬に用います。
解説
正解は、真菌の細胞膜のエルゴステロールに結合して膜に孔をつくり、細胞内の成分を漏れ出させるというものです。アムホテリシンBはポリエン系の抗真菌薬で、殺菌的に働き抗菌スペクトルも広い一方、ヒトの細胞膜のコレステロールにもある程度結合するため、腎障害や低カリウム血症などの副作用が問題になります。リポソーム製剤は腎臓への負担を減らす目的で工夫された製剤です。
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