新人薬剤師の研修で、内因性リガンドがどの種類の受容体に作用するかは、その化学構造…
新人薬剤師の研修で、内因性リガンドがどの種類の受容体に作用するかは、その化学構造と物性に深く関わることを学んだ。生体内で機能する小分子の構造と性質に関する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ アセチルコリンは電荷をもたない第三級アミンの構造をもつため、血液脳関門を容易に通過する。アセチルコリンは第四級アンモニウムで常に正電荷をもつため、血液脳関門をほとんど通過しません。
- ⑵ ヒスタミンはトリプトファンから脱炭酸で生じ、構造中にインドール環をもつアミンである。ヒスタミンはヒスチジンの脱炭酸で生じるイミダゾール環をもつアミンで、インドール環をもつのはセロトニンです。
- ⑶ 甲状腺ホルモンはペプチド性のホルモンで、細胞膜上のチロシンキナーゼ型受容体に結合して働く。甲状腺ホルモンはヨウ素を含むチロシン誘導体で、細胞内に入って核内受容体に結合します。
- ⑷ コルチゾールは脂溶性のステロイド骨格をもち、細胞膜を通過して細胞内の受容体に結合する。脂溶性のステロイドホルモンは細胞膜を通り抜け、細胞内の受容体と結合して遺伝子の転写を調節します。
- ⑸ アドレナリンはステロイド骨格をもつため、核内受容体に結合して遺伝子の転写を直接調節する。アドレナリンはカテコール骨格をもつ水溶性のアミンで、細胞膜上のGたんぱく質共役型受容体に作用します。
解説
正解は⑷です。コルチゾールなどのステロイドホルモンは脂溶性が高く、細胞膜を通過して細胞内の受容体と結合し、遺伝子の転写を調節します。アドレナリンはカテコール骨格をもつ水溶性のアミンで、細胞膜上の受容体に作用します。甲状腺ホルモンはヨウ素化されたチロシン誘導体で核内受容体に結合します。アセチルコリンは第四級アンモニウムのため血液脳関門を通りにくく、ヒスタミンはヒスチジン由来でイミダゾール環をもちます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。