年齢や体格、病態によって体の水分や脂肪の割合が変わると、薬物の分布容積も変わり、…
年齢や体格、病態によって体の水分や脂肪の割合が変わると、薬物の分布容積も変わり、必要な投与量に影響する。分布容積の変化に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 新生児は体重あたりの体内の水分の割合が成人より小さいため、水溶性の薬物の体重あたりの分布容積は小さい。新生児は体重あたりの水分の割合が成人より大きく、水溶性の薬物の分布容積は大きくなります。
- ⑵ 肥満の患者では水溶性の高い薬物の分布容積が脂肪の量に比例して増えるため、実際の体重で投与量を決める。脂肪の量に応じて分布容積が増えるのは脂溶性の高い薬物で、水溶性の薬物は脂肪にはあまり分布しません。
- ⑶ キニジンはジゴキシンを組織の結合部位から追い出すため、ジゴキシンの分布容積を大きくする方向に働く。組織から追い出されると血中濃度が上がるため、分布容積は小さくなる方向に変わります。
- ⑷ 浮腫や腹水のある患者では細胞外液が増えるため、水溶性のアミノグリコシド系抗菌薬の分布容積は大きくなる。細胞外液に分布する水溶性の薬は、細胞外液が増えるとその分だけ広く分布します。
- ⑸ 高齢者では体脂肪の割合が増えて体内の水分が減るため、脂溶性の高いジアゼパムの分布容積は大きくなる。脂肪に分布する薬は脂肪が増えると分布容積が大きくなり、作用が長引きやすくなります。
解説
正解は⑷と⑸です。水溶性の薬物は主に細胞外液に分布するため、浮腫や腹水で細胞外液が増えると分布容積が大きくなります。新生児は体重あたりの水分が多く、水溶性の薬物の分布容積が大きくなります。一方、高齢者や肥満の人では体脂肪の割合が大きく、脂溶性の薬物の分布容積が大きくなって作用が長引きやすくなります。組織との結合から追い出されると、分布容積は小さくなり血中濃度は上がります。
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