一定の温度と圧力のもとで起こる変化が自発的に進むかどうかは、ギブズエネルギー変化…
一定の温度と圧力のもとで起こる変化が自発的に進むかどうかは、ギブズエネルギー変化の符号で判断できる。熱力学の量と変化の進む向きに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 発熱を伴い、同時に系のエントロピーが増える反応は、どの温度でもギブズエネルギー変化が負となる。エンタルピーの項もエントロピーの項も変化を進める向きに働くため、温度によらず自発的に進みます。
- ⑵ 氷が融ける変化のように、吸熱でもエントロピーが増える変化は、温度が高いほど自発的に進みやすい。温度とエントロピー変化の積が大きくなるほど、吸熱の不利が打ち消されてギブズエネルギー変化が負になります。
- ⑶ 吸熱を伴い、同時に系のエントロピーが減る反応も、温度を十分に下げれば自発的に進むようになる。この組合せではギブズエネルギー変化は温度によらず正で、自発的には進みません。
- ⑷ 一定の圧力で系が吸収した熱の量は、系の内部エネルギーの変化に等しく、エントロピー変化とも一致する。定圧で出入りする熱はエンタルピー変化に等しく、内部エネルギー変化ではありません。
- ⑸ ギブズエネルギー変化が負の反応は、反応の速さも大きくなるため、短い時間のうちに平衡に達する。ギブズエネルギー変化は進む向きを決めるだけで、反応の速さは活性化エネルギーで決まります。
解説
正解は⑴と⑵です。ギブズエネルギー変化は、エンタルピー変化から絶対温度とエントロピー変化の積を引いたもので、負のときに変化は自発的に進みます。発熱でエントロピーが増える反応は温度によらず負になり、吸熱でエントロピーが増える変化は高温で負になります。吸熱でエントロピーが減る反応は温度によらず正です。また、ギブズエネルギー変化は進む向きを示すだけで、反応の速さとは関係が直接ありません。
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