経口避妊薬を服用している28歳の女性が肺結核と診断され、リファンピシンを含む治療…
経口避妊薬を服用している28歳の女性が肺結核と診断され、リファンピシンを含む治療が始まった。この併用で起こりうることとその理由として、正しいのはどれか。
- ⑴ リファンピシンが血漿アルブミンから避妊薬の成分を追い出し、非結合形が増えて作用が強まるおそれがある。たんぱく結合の置換はこの併用の主な問題ではなく、代謝が速まって作用が弱まることが問題です。
- ⑵ リファンピシンが腎臓での尿細管分泌を競合的に阻害し、避妊薬の成分の排泄が遅れて作用が強まるおそれがある。この併用で問題になるのは肝臓や小腸での代謝の促進で、腎臓での排泄の阻害ではありません。
- ⑶ リファンピシンが胃の中のpHを上げ、避妊薬の成分の溶解が悪くなって吸収が遅れるおそれがある。リファンピシンは胃のpHを上げる薬ではなく、この併用の問題は代謝の促進です。
- ⑷ リファンピシンが肝臓や小腸のCYP3A4を誘導し、避妊薬の成分の代謝が速まって効果が弱まるおそれがある。リファンピシンは強い酵素誘導作用をもち、併用中は別の避妊法を考える必要があります。
- ⑸ リファンピシンがCYP3A4を阻害し、避妊薬の成分の血中濃度が上がって血栓症の危険が高まるおそれがある。リファンピシンは代謝酵素を阻害するのではなく誘導し、併用薬の血中濃度を下げます。
解説
正解は⑷です。リファンピシンは核内受容体を介して、肝臓や小腸のCYP3A4などの代謝酵素や排出輸送体の発現を強く誘導します。経口避妊薬の成分であるエストロゲンや黄体ホルモンはCYP3A4で代謝されるため、併用すると血中濃度が下がり、避妊の効果が弱まるおそれがあります。誘導は投与を始めてから数日かけて強まり、中止後も数週間残ります。併用中と中止後しばらくは別の避妊法をとるよう説明します。
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