暑い日に水分をとらずに長時間屋外で作業をした結果、汗によって水分が失われ、血漿の…
暑い日に水分をとらずに長時間屋外で作業をした結果、汗によって水分が失われ、血漿の浸透圧が上昇した。このときに働く体の調節として、正しいのはどれか。
- ⑴ 心房の筋からナトリウム利尿ペプチドの分泌が増え、ナトリウムと水の排泄が進んで血漿量が保たれる。ナトリウム利尿ペプチドは循環血液量が増えて心房が引き伸ばされたときに分泌が増えるものです。
- ⑵ 下垂体前葉からの甲状腺刺激ホルモンの分泌が増え、代謝を高めて体内で水を多くつくり出す。甲状腺ホルモンは代謝を高めますが、浸透圧の上昇に対して水を保つ調節の主役ではありません。
- ⑶ 膵臓のランゲルハンス島からインスリンの分泌が増え、細胞内へ水を取り込ませて血漿の浸透圧を下げる。インスリンは血糖を下げるホルモンで、血漿の浸透圧の上昇に対する水の調節には関わりません。
- ⑷ 視床下部の浸透圧受容器が刺激され、下垂体後葉からのバソプレシンの分泌が増えて水の再吸収が増す。バソプレシンは集合管の水チャネルを細胞膜に移動させ、水の再吸収を増やして浸透圧を下げます。
- ⑸ 副腎髄質からのアドレナリンの分泌が増え、集合管の水チャネルが閉じることで尿量が増えて浸透圧が下がる。浸透圧が上がったときは尿量を減らす方向に調節されます。水チャネルを働かせるのはバソプレシンです。
解説
正解は⑷です。発汗で水分が失われて血漿の浸透圧が上がると、視床下部の浸透圧受容器が感知し、口渇を起こすとともに下垂体後葉からのバソプレシンの分泌を増やします。バソプレシンは腎臓の集合管にあるV2受容体に作用して水チャネルを管腔側の膜に移動させ、水の再吸収を増やします。その結果、尿は濃縮されて量が減り、血漿の浸透圧は元に戻ります。
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